1人無理

犬が恋しい。母が恋しい。生きる自信をなくしてしまう瞬間が常にある。ここが自分の現実だと実感するたびに不安を感じてしまう。それはリアリティで、家賃を私は払っていけるのか、いろんな支払いが、私はまだ扶養すら抜けていられてなくて、母が死んだら私は諸々の役所の手続きができるのか、生命保険だって入っていない、貯金をする余裕も今はない、今後のこともわからない、だって私は1人だし…自分のことを慰めるのも励ますのも叱るのも全部自分でやらなくてはいけない、叱って慰めることを全部1人で。狂気だとさえ思う。「恋人とはこうあるべきだ、というものはもういい、今は会話が欲しい。コミュニケーションをしたい。」と初対面の男の子に話した。それは相手が「もう遊びの付き合いはいらない、結婚を前提として彼女を作りたい」と言っていたからである。人ができている。私はまだ自分のことを自分だけで生かすこともできていない。はっきり言って恥です。恥しかない人生でした。今日は何をするにも気力が湧かなかった。寝る前に資料をコンビニで印刷できたらいいんだけど。せめてそれだけはなんとか。コーヒーでも飲もうか。自分の部屋にいると床も壁も天井もキッチンもトイレもバスも電気も何もかも私の責任にあるのだと思うととても怖くなる時がある。責任を負わなければならない空間の中に身を置いてることの恐怖。人の家が居心地よくて楽なのはなんの責任も持たずに居られるからだ。私はこのカーテンレールにカーテンをつける資格があるのか。ベッドを置く資格が。天井から照明をつら下げていいのか。イルミネーションのライトを壁に飾りつけてる場合なのか、大きな絵を飾っている場合なのか、そういうことを考えてしまう、だから私に失踪癖だとか家出癖みたいなものがついた。ここにいたくない。ここにいるのが怖い。お金がたくさんあったら楽になれるんだろうか。お金があってもこの不安は消えないのだろうか。なぜ怖いのか自分に問いただす。夜中、気持ち悪くて吐きたくないからじっと我慢してゼエゼエと息を吐くとき、心からさみしいと感じる。と同時に情けないとも。まるで子供みたいだと情けなく思うのだ。お願いだから安心させてほしい、安心させてほしい、すぐよくなるからねと言ってほしい……私は1人で生きていけないんだと察した。


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