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貧乏人に「貧乏を楽しめ」なんて言わないで。

以前、実家がお金持ちで、家計に関しては何不自由ない暮らしをさせてもらっていて、自分が進学のために上京しても貧乏暮らしを楽しめることができた。という男性と出会った。
私の実家は言うまでもなく、世間から見たら貧乏と言われる家庭である。世帯収入は300万ほどで、母子家庭なため母の稼ぎによって生かされている。(私は実家暮らしだし今は家にお金を入れてないし)
そんな私に対し、彼は「俺は貧乏も楽しめちゃうけどな」と言った。正直クソムカつくしフザケンなよボケカスドブチンポがと思いながら「すごいねえ〜見習わなくちゃね〜(ニコニコ)」と答えた。

「母親って、『今月家計が危ない』とか言うけど、あれって大げさに言ってるだけだと思うんだよね。俺の母ちゃんもよく言うんだけど、なんとかなってるもん。」

なんの話の流れで言われたのか思い出せないが、多分私が今月家計がピンチだから私ばっかり東京でうまいご飯食べるのはよくないんだよね…みたいなことを言ったんだと思う。それに対しての彼の返しであった。
まあ、お母さんという生き物はいつもどこか神経質で危機神経が敏感であることは言うまでもないだろう。お母さん病とでも言おうか。のび太のママもよく「今月また赤字だわ…」と言っている。しかし、おそらく実際は本当に赤字で火の車になっているわけではないのだと思う。せいぜい、今月使う分だけの予定のお金をオーバーさせてしまったくらいのものではないだろうか。

彼の言うことはわかる。お母さんはいつも大げさだ。タコ足コンセントの電源についてある赤いランプを消さなかっただけで怒るし、にんじんの皮をピーラーでむいたら「もったいない!!」と怒る。

でもなんであんなにムカついたんだろう。
多分それは彼の実家がお金持ちだからだ。というか、それ以外に理由なんてない。

自由な暮らしを存分に知っている人間の余裕を持ってすれば、多少の不自由な暮らしもゲーム感覚で乗り越えられるかもしれない。
貧乏はゲームであって乗り越えられる壁であることが彼らの前提である。対しておゆみ家の貧乏は乗り続けなければならない船。ずーっと水平線上に続く海を地道に少ない燃料で進んでいくのだ、苦行だ。

余裕の有無で人生観がこんなにも変わるっていうことを知らない人間の無神経さは罪よ。
私にも余裕があったら、貧乏を楽しめるかもしれない。楽しんでみたいよ。
お金って親と同じくらい自分の人生を左右させる決定的なものなんだから、その人の金銭面的事情に口出しすることは他人の親を悪く言うことくらいに罪深いものではないのかと思う。
私だって、「どうせお前は金持ちだから貧乏人の気持ちなんかわからないだろう」とは思いたくなるけれど、でも世界中の人が自分と同じ収入で生きたって私は幸せになれないし。私より貧乏な人もいるし。

要するに、自分の都合に他人の都合を巻き込むべきではないし、同時に他人の都合に巻き込まれてはいけないのだと思う。


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