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とある新入社員の週末

やっと週末。この五日間、なんだか今までの大学生活の一ヶ月分くらいに感じるくらい、1日1日が長くて頭も身体も追いつかなかった。来週でようやく研修が終わるけれど、まだまだ社会人の実感は出てこない。学生の時はこんなこと思わなかったけれど、お母さんの「おかえり」がとっても恋しい。付き合っている彼氏は3個上の若手芸人。事務所に所属はしているけれど、まだまだ先は長そう。先月の給料は3000円だったらしい。噂には聞いてたけど、本当に厳しい世界なんだなあ、としみじみ同情した。「そろそろ正社員で働いた方がいいんじゃない?働きながらお笑いをやることだってできるでしょう?」なんて言いたくなることもあるけれど、彼のまっすぐな目と、尊敬している先輩たちの話を聞いていると、やっぱりそんなこと言えなくなってしまう。ネットカフェで夜勤勤務をして生計を立てているけど、いつもなんだかカップラーメンや牛丼ばかり食べているので、休みの日はなるべく美味しいご飯を食べさせてあげたりしている。彼の芸風は、個人的にはあんまり好きではないけれども、応援してあげたくなるような可愛い顔をしているので、ついつい支えてあげたくなってしまう。先輩芸人さんが、彼氏と一緒にご飯をしている写真をTwitterにたまにあげると、彼氏のフォロワーがぐわっと増えるので、今では6000人近くにもなった。もしも本当に彼が人気者の芸人になってしまったら、どうなるのだろうか?今の生活にどう変化が起きるのだろうか?やっぱり一般人女性なんかより、美人なタレントさんや女優さんのほうが良いなんて思ったりしてしまうんだろうか?女の子にもキャーキャー言われるんだろうなあ…。そういう不安があるから、彼は普通の人のままでいて欲しいという思いもある。共働きで、結婚して、少ない収入かもしれないけど、ローンで家を建てて、子供を大切に育てて……でも、つまらないよね。そんな人生。私も昔はアイドルになりたいなんて、馬鹿げた夢を描いていた。AKBだったら、クラスで5人目に可愛い程度の容姿でも人気アイドルになれるんだって言うんだから、無我夢中で美容とダイエットに励んだ。けれどもやっぱり自分にはダメだった。一次審査で落とされて、その時点でスッパリ縁のない世界だと諦めた。結局成功する人としない人との差は、一度の挫折で諦めるか諦めないかなのだろう。私は諦めた側の人間。だけど、彼は諦めなかった側の人間なのだ。そんな人間だから、こうしてパワーをもらえてる。だからどんなことがあっても彼を応援して支え続けよう。今日も美味しいご飯を食べさせて、疲れを癒してあげよう。

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